FIFA ワールドカップ 2026 久保建英
久保建英(くぼ たけふさ、2001年6月4日生まれ)は、スペイン・ラ・リーガのレアル・ソシエダに所属する日本代表ミッドフィールダーである。神奈川県川崎市出身。身長173cm。幼少期にFCバルセロナの下部組織(ラ・マシア)で育ち、スペインサッカーの薫陶を受けたテクニシャンとして知られる。2026年6月から北米3か国で開催されるFIFA ワールドカップ 2026では、日本代表の背番号8番を背負い、攻撃の中心として期待を集めている。本大会は久保にとって2022年カタールワールドカップに続く2度目のワールドカップ出場となる。グループFに属する日本は、オランダ、チュニジア、スウェーデンと同組となり、初戦のオランダ戦(日本時間6月15日)を皮切りにグループステージを戦う。
プロフィールと基本情報
久保建英は2001年6月4日、神奈川県川崎市麻生区に生まれた。父・久保建史氏もサッカー選手であり、その影響を受け2歳からボールを蹴り始めた。川崎フロンターレの下部組織に所属していた2009年、FCバルセロナが日本国内で開催したサッカーキャンプでMVPを獲得し、その才能が一躍注目を浴びた。ポジションはミッドフィールダー(MF)で、右サイドハーフおよびシャドーをこなす攻撃的なプレーヤーである。卓越したドリブル技術と狭いスペースでのターン、高い判断力を武器とし、森保一監督からも「右サイドで最も生きる選手」と評価されている。身長173cm・体重67kgと体格は大きくないが、スペインリーグで鍛え上げた俊敏性と戦術理解度の高さで欧州トップクラスのディフェンダーにも対抗できる実力を持つ。
キャリアの歩み
久保建英の経歴は日本人選手の中でも特異な軌跡をたどってきた。2011年8月、当時10歳でFCバルセロナの下部組織(ラ・マシア)への入団テストに日本人として初めて合格し、渡西した。アレビンCからインファンティルAへと着実に成長を遂げたが、FCバルセロナが18歳未満の外国人選手登録に関するFIFA規定に違反したとして制裁を受け、久保は2015年に帰国を余儀なくされた。帰国後はFC東京の下部組織に入り、2017年11月に16歳でJ1トップチームデビュー、歴代3位の年少記録を更新した。2018年には横浜F・マリノスへの期限付き移籍を経て、翌2019年にFC東京でJ1リーグに本格参戦。同年6月、コパ・アメリカ参戦中にレアル・マドリードへの完全移籍が決定し、18歳5日という史上2番目に若いA代表デビューも同時に話題となった。レアル・マドリードでは主力定着に至らず、マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェへの期限付き移籍を経験した後、2022年夏にレアル・ソシエダへ完全移籍し、ラ・リーガで確固たる地位を確立した。
レアル・ソシエダでの実績
レアル・ソシエダに完全移籍した2022-23シーズン、久保建英は開幕戦からスタメンを飾り、ラ・リーガで9ゴール4アシストのキャリアハイを更新した。チームの年間最優秀選手賞および年間ベストイレブンに選出され、スペインサッカーにおける日本人選手の地位を大きく引き上げた。2023-24シーズンにはリーグ戦30試合で7ゴール4アシストを記録し、日本人初となるラ・リーガ月間最優秀選手賞も受賞。2024-25シーズンはチームが低迷する中で孤軍奮闘し、リーグ戦36試合出場・5ゴールを記録している。通算ラ・リーガ出場数は200試合超(2026年6月時点)にのぼる。
- 2022-23シーズン:ラ・リーガ35試合・9ゴール4アシスト、ソシエダ年間最優秀選手
- 2023-24シーズン:ラ・リーガ30試合・7ゴール4アシスト、ラ・リーガ月間MVP(日本人初)
- 2024-25シーズン:ラ・リーガ36試合・5ゴール
2026ワールドカップ日本代表への選出
2026年5月15日、森保一監督率いるサッカー日本代表のワールドカップ北米大会26名のメンバーが発表され、久保建英は順当にメンバー入りを果たした。5月27日には背番号も発表され、負傷によって選外となった南野拓実(モナコ)が過去に背負っていた8番を継承することが決まった。久保はこの背番号について「他の誰かがつけるくらいなら自分が着けたかった。いろんなことを引き継いでやっていきたい」と心境を語っている。チームキャプテン兼守備的MFの遠藤航(リバプール)、MF鎌田大地(クリスタル・パレス)とともに中盤を形成し、10番を背負う堂安律(フランクフルト)や伊東純也(ゲンク)との連携で攻撃陣の中心を担う。
| 背番号 | 選手名 | 所属クラブ | ポジション |
|---|---|---|---|
| 6 | 遠藤航 | リバプール(イングランド) | MF |
| 8 | 久保建英 | レアル・ソシエダ(スペイン) | MF |
| 10 | 堂安律 | フランクフルト(ドイツ) | MF |
| 14 | 伊東純也 | ゲンク(ベルギー) | MF/FW |
| 15 | 鎌田大地 | クリスタル・パレス(イングランド) | MF |
グループFと対戦相手
日本はグループFに振り分けられ、オランダ、チュニジア、スウェーデンと対戦する。初戦のオランダは欧州屈指の強豪であり、久保建英の機動力と突破力がチャンスメイクの鍵を握る試合となる。第2戦のチュニジア(6月21日)と第3戦のスウェーデン(6月26日)では、グループ突破をかけた戦いが続く。前大会カタール大会ではベスト16に終わったサムライブルーだが、今大会では初のベスト8進出を目標に掲げており、攻撃の起点としての久保の役割は大きい。インテル・ミラノ名誉副会長のハビエル・サネッティ氏も「久保建英はかなり好きだ。頭に入れておいてくれ」とW杯前に言及するなど、その存在感は国際的にも認知されている。
プレースタイルと特徴
久保建英のプレースタイルは、スペインの育成哲学であるポゼッションサッカーを土台としながら、日本人らしいスピードと運動量を備えた複合型の攻撃スタイルである。右サイドからの内側へのカットインと左足シュートを得意とする一方、トップ下・シャドーとしての狭いスペースでの受け回しにも優れる。ラ・リーガでの経験を通じて守備貢献やプレッシング戦術への理解も深まり、森保監督が求める攻守両面での機能性を体現できる選手に成長した。代表のワールドカップ予選では2ゴール6アシストを記録しており、ゴールだけでなく他の選手を活かすプレーでもチームを牽引している。「日本代表がワールドカップで優勝するためにはまだ足りない部分がある」と自ら語り、優勝を明確に意識したコメントを繰り返すなど、高い目標意識も際立つ。
前回大会カタール2022の経験
久保建英は2022年FIFAワールドカップカタール大会にも日本代表として選出された。グループリーグ第1戦のドイツ戦(2-1勝利)と第3戦のスペイン戦(2-1勝利)でスタメン出場を果たしたが、どちらも前半での交代となり、本人も「悔しい気持ちはあった」と語っている。決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦ではベンチ外となり、チームはPK戦の末に敗れた。チームがドイツ・スペインという優勝経験国を撃破したことはその後の久保の意識を大きく変え、2026年大会ではより積極的に優勝を視野に入れた発言を重ねるようになった。カタール大会の悔しさを踏まえた2度目のワールドカップへの意気込みは強く、日本代表の中でも最も注目を集める存在の一人となっている。
国際的な評価と位置づけ
久保建英は2024年度の日本プロサッカー選手会(JPFA)最優秀選手賞を初受賞するなど、国内での評価も確立している。ラ・リーガというヨーロッパ屈指の舞台で200試合以上の実績を積んだ経験は、日本代表の選手の中でも際立っている。欧州のクラブや指導者からも一定の評価を受けており、スペイン国内では「タケ」の愛称で親しまれている。2026年北米FIFAワールドカップ2026においては、三笘薫・南野拓実という主力2人が負傷で選外となった中、攻撃面での最大の柱として期待される。25歳で迎える今大会が、久保建英にとってキャリアの頂点を目指す正念場となる。
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